『鴨川ホルモー』

万城目学

タイトルが謎めいている。
読んでみると、この小説は基本的に「ホルモー」についての解説なのである。
ホルモーとは大学生が式神を使って戦う競技なのだが、簡単にそんなふうにかいつまんでもどうしようもなく、ばかばかしい話になってしまう。
いかにこれをリアリティあふれる話にするか、ということがこの小説のポイントであり、「ホルモー」をきちんと解説していく、というスタイルが成功している。
式神については学生の時『帝都物語』にかぶれて安倍晴明マニアになった友だちがいて、京都の晴明神社に行ったこともあるくらいで、ある程度の知識はある。
そのせいか、私はすんなり小説世界に入り込めたけれど、そうでない人にもいろいろなサービスによってこの世界に入り込めるように工夫がされている。
大ボラ話をきちんと書ける人はすばらしい。
文章も緩急自在で、とにかくおもしろいです。
どうでもいいが、主人公の安倍が女性の鼻の形フェチである、という設定になっている。
女性の鼻の形フェチについて言及されたケースを今まで耳にしたことがなくて、驚いた。
私自身が同じフェチだったことがあったのである。
安倍が最後に鼻の形なんかどうでもよくなったように、私も卒業はしたけれども。

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