『パッセンジャー』わたしを起こさないで

監督 モルテン・テルドゥム

 

(あらすじ)

120年かけて地球から新しい星に向かう宇宙船。クルーと乗客は人工冬眠しており、到着4ヶ月前に目覚めるはずだった。
しかし隕石との衝突のショックでジムだけが冬眠から目覚めてしまう。
冬眠に戻ることもできない。到着まであと90年。
孤独と絶望で、ジムは自殺する直前まで追い込まれる。
そこで冬眠ポッド内のオーロラの姿を見て恋に落ちる。
ジムは悩みに悩んだ末、オーロラを冬眠から目覚めさせる。
ジムはオーロラには故意に目覚めさせたことは口にせず、いつしか二人は愛し合うようになる。
だが、ジムが アンドロイドのバーテンダーであるアーサーに「僕たちに秘密はない」と口にしたのをアーサーはそのまま受け取り、オーロラが故意に目覚めさせられたことを告げる。
オーロラはジムに対する怒りをどうすることもできない。
そんな中、甲板長までもが目覚める。
宇宙船が異常を来していることがわかるが甲板長は不調の冬眠ポッドが原因で亡くなる。
いよいよ宇宙船は爆発寸前までの状態になる。
ジムは身体を張って宇宙船を直す。
その後、一人だけは冬眠に入ることが可能であることをジムが発見し、ジムはオーロラに冬眠するように勧める。
オーロラはそれを断り、ジムと共に生きることにする。

新世界到着4ヶ月前に予定どおり目覚めたクルーたち。
宇宙船内は緑の楽園となっていた。

宇多丸さんのムービーウォッチメンで取り上げられていたので見た。
主人公が倫理的に許されないことをやってしまうということらしい。
宇多丸さんは変わった映画だけど一見の価値はあるとおっしゃっていた。

【映画評書き起こし】宇多丸、『パッセンジャー』を語る!(2017.4.1放送)
TBSラジオ『ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル』の看板コーナー「週刊映画時評ムービーウォッチメン」ではライムスター宇多丸が毎週ランダムで決まった映画を自腹で鑑賞し、生放送で20分以上にわたって評論します。今週評論した...

私はバランスの悪いものに惹かれる悪い傾向があるようです。

倫理的に許されないことをやる、と事前に聞いていたので、途中で、ああ、誰かを目覚めさせるんだな、ということに気がついた。
確かにジムがやったことはほんとうにひどいことだけれど、つまり私も同じことをやった可能性があるということ。
場合によってはばれないように、事前にアーサーをぶっ壊してしまってすらいるかもしれない。
ただ、決して許されないことが行われたときにお互いがどう対処するのか、ということがこの映画の最大のテーマになっているはずなのに、意外と簡単に許されたなあという印象がある。
確かにお話としてのバランスは悪い。
最後はよくある宇宙活劇っぽくなっているし。
だけど人生うまくまとまることもなく、こんなものかもしれないな。
物語る亀さんが、驚くべきかつ納得できる解釈をされているのでぜひご一読下さい。