『みんなが書き手になる時代のあたらしい文章入門』

古賀史健 スマート新書

文章入門とか文章読本は好きでいろいろ読んできましたが、この本はきっと信用できるなあと思いました。
非常に明晰な文章なので。

文章を書く目的は思いを伝えることだけではなく、「他者のこころを動かし、考えを動かし、ひいては行動までも動かしてしまうこと」にある、古賀さんは言います。
では、読者を動かすためにはどうすればいいか?

もっとも簡単で、確実な方法は「論理的であること」です。

おしゃべりが顔の表情や声、視線、身振り手振りなどが使えるのに対し、文章はもちろん文章だけ。
だからこそ論理が必要なのだ、と言います。

論理的な文章を書くためのノウハウが続きますが、面白かったのは次の一節です。

 文章は、「正しい」だけではいけません。
なぜなら、読者はつねに「読まない」という最強のカードを手に、文章と対峙しているからです。

正しくて何が悪い?と一瞬思います。
しかし確かにこれは正しいと思っても、つまらないなと思ったら読みませんね。
読まれる文章を書くにはどうすればいいか?
構成を「起承転結」ではなく、「起「転」承結」にすべきだ、と古賀さんは言います。

まず、起転承結のうち「転」「承」「結」から見ていきます。このとき「転」として語るのは、あなたの主張であり、仮説です。そして「承」の部分では(主張を支える)理由と事実を語ります。それから最後の「結」では、まとめとしての結論を語ることになります。

では、いちばん最初の「起」にはどんな要素が入るのでしょうか?

(略)冒頭の「起」には「自らの主張と真逆の一般論」を持ってくるのです 。

そうすることで主張に「転」の意外性が生まれ、関心を抱いてもらえると古賀さんは言います。

そのほか、文章内での対話を作って読者を巻き込むために「自分ツッコミ」を入れたり、昔の自分を読者と想定して文章を書くなど、さまざまな手法が例を交えてわかりやすく紹介されています。
コンパクトだけどいい本です。

いままで漫然と文章を書いてきたので、本書を参考に読者の皆さまを動かせるような文章を書けたらいいなあ。

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