「山菜マスター」と行く越後の旅

この週末は4月にもかかわらず、各地で夏を先取りするような暑い日になりました。
そんな中、山菜採りに行ってきました。
今回の山菜採りを指揮するのは、この道30年の「山菜マスター」「山菜取りエヴァンジェリスト」ことZABAさんです。
「一人黙々と山菜を採り続けてきた」と酒を飲みながら、遠くを見つめるZABAさんは、山菜採りを始めて三十年近くのベテラン。
今回、車のオーナー兼ドライバーTODOさん、私とともに越後に向かいます。

ZABAさんの拠点の宿に宿泊し、翌朝5時40分から行動を開始。
まずは、まだ雪残る山を車で上っていきます。

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車は途中までしかいけないので、雪を踏み分けて入っていきます。
意外と雪が残っていてびっくり。

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「ふきのとう」です。

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ふきのとうは、天ぷらやふきのとう味噌など、いろいろな料理が楽しめます。
知る人ぞ知る場所、とZABAさんは語るとおり、いたるところからふきのとうが出て、取り放題。
しかしそのうちに、なぜか続々と山菜採りの人々がやって来ました。
人見知りのZABAさん率いる一行は、一定の成果を得たので退散することとしました。

いったん朝食を食べてから、今度は川沿いの草地に入っていきます。

「かんぞう」です。

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かんぞうはユリ科の植物。
おひたしや酢味噌和えがおすすめらしいです。
腰をかがめた姿勢で山菜を採っているので、だいぶ腰が痛くなってきました。

山の奥の川沿いまで車を飛ばします。

「こごみ」です。

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こごみは「クサソテツ」の若芽の別名です。
先端を巻き込んだ若葉の姿がかがんでいるように見えるからこごみ(屈)というようです。
こごみは天ぷらにしたり、ごま和えにしたり。
ZABAさんのおすすめは「茹でてマヨネーズで食べる」(ZABAさんは生粋のマヨラー)。

ずいぶん収穫できました。
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翌朝は、宿泊地近くの林の中に赴きました。
林の木がかなり伐採されていました。
林の広さは半分くらいになってしまったそうで、ZABAさんは「自然破壊反対だよ、まいったなあ」とぼやきながら、相当がっかりしていました。

そんな中でも見つけたのが「たらの芽」です。

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タラノキの先端から出ているのが、たらの芽。
似たように先端から芽が出ている木がありますが、トゲのあるのがタラノキだそうです。
たらの芽は「山菜の王様」といわれています。
天ぷらがおいしいようですよ。

これはわらび。

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ZABAさんはたらの芽を摘みながら「俺が死んだときは棺桶に山菜を敷き詰めて欲しい」と語ります。
「だから俺が死ぬときは、春なのさ」
折しも、遅い春の桜が花を散らし始めていました。

二日にわたる山菜採り修行でした。
植物のこと、まったくわからないのでたいへん勉強になりました。
その分、腰も痛くなりました。
TODOさんも山菜採りの上に長距離運転というハードワーク、おつかれさまでした。

旅の終わりに、ZABAさんに「山菜採りを長年やってきて「得たもの」って何ですか?」という質問をぶつけてみました。

ZABAさんはしばらくの沈黙のあと「山菜採りで得たもの、それは「山菜」だよ」といって車を降り、瀟洒なマンションに帰って行きました。
私はその後ろ姿を観ながら、「あんな男になりたい」と思いました。
「ただ、マヨネーズを控えて、もうすこしやせたほうがいい」