『10倍速く書ける超スピード文章術』

上阪徹 ダイヤモンド社

上阪さんは、ビジネス書のブックライターをされています。
ブックライターとは、長時間のインタビューをした上で著者本人に代わって本を書く仕事です。
ビジネス書を毎月一冊以上書くのに加え、雑誌等の連載なども加えると月15万字以上書いているそうです。
フリーランスになってから23年間、一度も締め切りを破らずに書き続けてきた文章術を教えてくれます。

この本のポイントは「超スピード」の方法と同時に「文章」の方法を学べるところです。
超スピードで書くためには、結果的に「わかりやすくて役に立つ文章」が求められるのです。

「うまい文章を書いた方がいいのではないか?」
しかし、この発想こそ、文章に時間がかかる大きな要因です。
結論から言えば、 うまい文章なんて書く必要はありません。
ビジネスパーソンが目指すべきは、「わかりやすくて、 読者に役立つ文章」です。

書く前に、上阪さんが重要視するのは「素材」を集めることの大切さです。

日常から素材集めは欠かさない上阪さんですが、書くにあたって素材を集めるときにはふたつのルールがあるそうです。
1つ目のルールは、「文章の目的をはっきりさせる」こと。
目的を決めずに書くと「文章を書く」という行為そのものが目的になってしまうといいます。
確かに、ノープランで「なんとかなるだろう」と書き始めると、すぐ行き詰まります。
精神的にも痛手が大きいです。

2つ目のルールは、「読む人をイメージすること」。
つまり「 読者を決める」ということ。
読む相手によって、集める「素材」は変わってくるからです。

素材を集めたら、構成を考えてその順番を入れ替えて、プリントアウトします。
そのうえで「素材さえ集まれば、できるだけ速く、さっさと書いてしまう」ことを心がけているそうです。

速く書く最大のメリットは、もちろん「確実に〆切を守ることができる」ということです。
そしてもう一つ、文章を「寝かせる」時間ができることをあげています。
これは内田樹さんも「塩抜き」という表現でよく言っています。
書いた直後に比べて、文章を客観的に見られるようになるのです。

書くにあたっては「いきなり完成形を目指さない」ということがポイントになるそうです。
その代わり、一気に書いたら、今度はみっちり推敲です。
推敲の方法についても、マクロの視点からミクロの視点にポイントを狭めていくやり方など、大変わかりやすい。

本書を参考に本稿を書いてみましたが、ストレスなく書くことができます。
読んでくださる方々にわかりやすい文章になっていればうれしい。
企画書を書くビジネスパーソンにも、プロのライターさんにもきっと役に立つ、実用的な一冊です。

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