『室内生活 スローで過剰な読書論』楠木健

楠木さんの『戦略読書日記』を書店で手に取り、立ち読みしたことがありました。

 

 

かなりおもしろそうだと思ったのに、なぜか購入しませんでした。

なぜだろう。

よくわからん。

それ以来、楠木さんのことはすっかり忘れていたのですが、Amazonを周遊していたら本書を見かけました。そこにあったのがこんなPOP。

読書は、アスリートにとっての基礎練習。室内で寝ながらできる走り込み、汗をかかない筋トレ、体を動かさないストレッチ。本さえあれば、1年365日、呼吸をするように思考を鍛えられる。著者の貪欲なまでの研究マインドに裏付けられた読書術を、あますことなく体験できる決定版読書論。

「読書論」に弱い。

そのうえ、読書が「基礎練習」という比喩がツボに入りました。

ここのところ基礎練習がまったくできていない。

リハビリしなくてはいけないぞ。

さっそく読んでみました。

 

「室内生活」というだけあって、楠木さんは徹底したインドア派。

旅行に行っても、ホテルの部屋にこもってひたすら読書。

本書ではご自身が監訳や解説などをされた本を含めて、読みまくった本の書評がベースになっています。

その中で引き込まれたのが、巻頭に出てくるアダム・グラントの本の解説です。

私はアダム・グラントさんを初めて知ったのですが、解説だけ読んでこんなに励まされたというのはなかなかない。

おそらく、こんな経験は高橋源一郎『文学がこんなにわかっていいかしら』以来です。

 

もちろんこれだけ熱い解説を読まされたのでは、本編にあたらざるを得ません。

買わされてしまいました。

 

とにかく、楠木さんの文章はキレキレで、ユーモラスでイイ(「イイ」というのは楠木さんが個人的にgoodと判定したときの言い回し)。

書評の合間に挿入される、食事や服についての「室内生活」エッセイがまた、楽しい。

もっと早く楠木さんの本を読んどくべきだったー、と少し後悔しつつ、やっと本を読む気になった喜びも感じています。

楠木さん、ありがとうございました。

 

この記事を書いた人

m-betsuo(べつお)

やる気のない中年男性が、やる気を出そうとしています

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