『伝わるシンプル文章術』

飯間浩明 ディスカヴァー・トゥエンティワン

 

朝日新聞デジタル
日本語の正誤こだわる社会「辞書も加担」 飯間浩明さん:朝日新聞デジタル
日本語の正誤こだわる社会「辞書も加担」 飯間浩明さん:朝日新聞デジタル 今年6月以降、日本を席巻した「半端ない」は、この人が10年以上前から目をつけていた言葉だ。人呼んで「言葉ハンター」は、新しい言葉が生まれていないか、満員電車の...

先日、Twitterで朝日新聞のこのような記事が回ってきました(こういう場合「Retweetを見た」というのが正しいのでしょうけれど、昔授業中に「今日の先生のネクタイは牛模様だ」というメモが前の席から「回ってきた」感じに似ている気がして)。

日本語の「正しさ」を追及することへの疑念がおもしろくて、本を読んでみることにしました。

大好きな「文章術」系のカテゴリーだったし。

 

飯間さんの文章術はシンプルです。

自分の考えを読者に確実に伝え、「なるほど、あなたの考えることはこうですね」とはっきり理解してもらえるような文章を書くためには、どうすればいいでしょうか。 それには、「 クイズ文」を書けばいい、というのが私の答えです。

では、クイズ文とはどういうものか?

飯間さんの造語で「問題・結論・理由」の三つを備えた文章のことだそうです。

もちろん世の中には「クイズ文」ではない文章が多いのです。

というより、新聞や小説に書かれている文章など、日常生活で接する文章はほとんどがクイズ文ではありません。

そういった文章を「日記文」と飯間さんは呼びます。

クイズ文が日記文よりも偉い、というわけではありません。

単に、形式と役割が違うのです。

 

クイズ文は、相手に対して自分の考えをきちんと伝えるために役に立ちます。

そう言われれば、文章で相手に対して自分の考えを伝える訓練を私たちはあまり受けていないようです。

多くの人は、文章というものは、まあ何か書いておけば、読者がうまく 汲み取ってくれるだろう、ぐらいに思っています。ところが、すでに見たように、何の工夫もなく書くだけでは、読者はてんでんばらばらの反応を起こします。うまく汲み取ってくれるどころか、予想外の反発を招くことだってあるかもしれません。多くの筆者は、読者がどんな反応をするかについての想像力がなさすぎます。

本書では、クイズ文の「型」を学んだ上、実際にクイズ文を書くに至るまで丁寧に解説してくれます。

こういった本では例文があまりおもしろくないのが通例ですが、本書の例は読んでいてなかなか楽しくて読み進められます。

 

おもしろかったのは「ディベート」からクイズ文を作ってみる、というレッスン。

ある声優さんが著書でディベートの批判をしていたのだそうです。

例えばトマトの切り方を十文字に切るのがいいか、輪切りにするかなんてどっちだっていい話なのに、そんなことを相手を言い負かすための目的として戦わせている。

私もこの声優さんと同じ認識でした。

しかし、本来のディベートは「ルールの決定」を扱うものがほとんどなのだそうです。

例えば「○○大学は全教室の暖房を廃止すべきかどうか」とか「飲食施設はすべて全面禁煙にすべきかどうか」といったもの。

ルールは全員が従うのであり、「暖房は廃止したい人はする、廃止したくない人はしない」というわけにはいきません。

議論の中で一つの結論を導く必要があります。

そしてクイズ文とは、ある意味一人でディベートをするようなものなのです。

 

論理的であることにあこがれる、あいまいな日本の私。

このブログは理路整然としていない駄日記文がほとんどです。

たまには、もう少しきちんと問題設定をした文章も書いてみたいと思いました。

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この記事を書いた人

m-betsuo(べつお)

やる気のない中年男性が、やる気を出そうとしています

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