この数ヶ月で400冊ほどの本を「自炊」して思ったことがあります。
入門書を買うのは、やめようということ。
ハイデガー入門とカント入門だけでおそらく3冊ずつくらい持ってました。
ずいぶん入門したなあ。というか入門しすぎ。
むしろ入門書マニアというべきか。
きちんと数えていませんが、○○入門というタイトルの本は50冊は持ってます。
だけどもうたぶん人生の折り返し地点をすぎているのですから、原典にあたって読む年頃です。
もちろん『存在と時間』や『純粋理性批判』は持っているのですが、いつまでたってもとっかかれません。
難解さにかんたんにはじき飛ばされることを怖れて、山の麓をいつまでもぐるぐる回っている感じ。
ところで、本はやっぱり精読すべきなんだと思います。
しかし、一定の努力をして読めない本は、飛ばし読みしてもいいのではないか、とも最近考えています。
ていうか、全く読まないよりは、飛ばし読みした方がはるかにまし。
実際、入院中『チャタレー夫人の恋人』をやらしい場面だけ目当てに飛ばし読みしたが、それでも小説の構造などはある程度わかるものなんですね。
いい場面(やらしい場面だけじゃなく)はきちんと読んだし。
読書に限ることではありませんが、完璧にできないからまったくやらないのではなく、2割しかできなくてもやっておいた方がいいと思うのです。
だけど、書店に並べられた入門書の誘惑に勝てるかどうか。
読む前から、読めばわかる気がするからなあ。